!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN" "http://www.w3.org/TR/REC-html401/strict.dtd"> ■ 米国漫画項:交差書評
クロスレビュー

■ X-MEN:エイジ・オブ・アポカリプス 1巻(小学館プロダクション)

Marvel Comics,1995年作品.小学館プロダクション版は1997年.X-MEN関連タイトル全てにおよぶ一大クロスオーバー,当時レギュラータイトルとして発刊されていた,Uncanny X-MEN, X-MEN, X-Factor, EXCARIBUR, X-Force, GENERATION-X, Wolverine, CableなどのX-MEN関連タイトルを同時に4ヶ月間締結.「エイジ・オブ・アポカリプス」クロスオーバーの為に全く新しいタイトルを冠して前代未聞の同時進行型ストーリー展開を行なった.チャールズ・エグゼビアが存在しない世界でX-MEN達はどのような運命を辿るのか?全てのタイトルがリンクしあって一つの避けられない結末に進んでいく大河的タイトルでもある.小学館プロダクション版の第1巻はX-MEN: ALPHA, The ASTONISHING X-MEN(全4話), THE AMAZING X-MEN(全4話), GENERATION NEXT(全4話), THE AGE OF APOCALIPSE: CHOSENの全14話を収録.全384ページに及ぶ分厚い合本として発刊された.クリエイター陣は,Scott Lobdell, Fabian Nicieza, Joe Madureira, Roger Cruz, Andy Kubert, Chris Bachaloら90年代X-タイトルを作り上げた作家たち.日本語版は原著から1話も漏らさず前編収録され全3巻で発行された.

吉田司郎
8点 正史をよく知らない人には5点
吉田司郎

名作の誉れ高い正史の中のWHAT IFものAOAです。もう、よくぞ出版したな。という小プロの漢気に乾杯。特に1巻には名作エピソードがてんこもりです。ただ、正史のほうの知識がないとAOAの面白さは半減しちゃうかも。何故なら正史では二線級扱いのクイックシルバーが大活躍したり、ローグとマグナスに子供が出来てたり、正史では考えられないことが面白かったりするからです。その他、アート面でもバチェロがよかったり、とても規定の300字では書ききれないほど、魅力にあふれています。1巻は。特にAOAのサンファイアはかっこいいと世間でも評判です。自分から見たら只のスペル星人なんだけど。やっぱ初代コスチュームだよね〜

ふぉーりん。
8
田中。

辞書か!!という突っ込み覚悟の厚み。このX-MEN史上に大きな影響をもたらした、空前絶後のクロスオーバーをすべてあますところなく翻訳しきった、発売しきった小プロの覚悟に拍手。AOAの中身自体はX-MENの魅力爆発。そして企画力爆発。マーヴル最高。単発だし、日本のユーザー向けかも。それでいてマニアも喜ぶネタ満載。アメコミ興味ない友達も一気に読んでくれました。ここからアメコミに入ってもいいかもしれない。けど、企画自体どちらかというとアメコミ的ではないとも言えなくも無し。あと小プロの翻訳順として、この形がよかったのかも、いまだによくわからないので2点マイナス。それでも読めばはまること間違い無しだ!!ジェネレーションネクストだけなら100点。

Lee
8
Lee

設定はアナザーワールドの「X-MEN」といった感じなので正史を追うにはあまり向いていませんが、この一連のシリーズを楽しむ分にはまったく差し支えません。とはいうものの、やはり正史「X-MEN」を読んでおくとおもしろさが増すことは否めませんが。しかしこのシリーズは、全3巻で終了なので、とても把握しやすくまとまったお話になっております。トップを飾る第一巻では、プロローグとXチ ームの活躍3タイトル(+α)が集約されています。すべてのタイトルの中でもっとも見やすい絵柄のアーティスト・マデュレイラの切り出しによって、読み始めるのにだいぶ抵抗がないのでは?

えむはし軍曹
7
えむはし軍曹

アメコミの面白さとは何年も変わらない普遍性と,そして常に変わり続けるダイナミズムにあると思っています.しかし,このAOAはX-MEN史上,いやアメコミ史上でも初の大改変をやってのけてしまった.正直,僕はコレ評価に困るんですね.X-MENのファンとしては変わらないところに愛着を持っているので馴染みのないキャラクター設定には困惑するばかり.シリーズのコアとなる作品ばかりが収められたこの小プロ版1巻は比較的出来のいい作品群が揃っているので単発作品としては高評価します.特にポップとダークが共存するBachaloの作品は彼の全仕事の中でもパーフェクトなのではないでしょうか.Generation-Nextのみの評価なら10点です.

DIE
9
DIE

破滅的な世界観と設定、そして救いのないストーリー。それに立ち向かうX-MEN。全てが最高です。このシリーズはマーヴル・ユニバース(Marvel Comics社の世界観)のパラレル・ワールドでの話なので、この作品からMarvel Comics社のアメコミに入ってしまうと全くワケが分からなくなってしまうのですが、ある程度の予備知識があれば、各キャラクターの逆転した設定にニヤっとしてしまうでしょう。特にこの1巻はAoA内のメイン・ストーリーとも言えるタイトルが揃い、だいたいの流れがつかめます。個人的には、僕の知りうる限りのストーリーの中で最も完成されていて、一番好きなシリーズです。

レビュアー5名.平均点:8.0 標準偏差:0.7

レビュー履歴